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《村長の部屋》 令和3年9月議会定例会 開会あいさつ

記事ID:0005562 更新日:2021年9月7日更新

 おはようございます。中川村定例9月議会を招集致しましたところ、議員各位におかれましては、ご多用のところ定刻に参集いただき、誠にありがとうございます。

 今年は例年にないタイプの降雨の年と言える年であったと振り返っております。
5月21日には前線の移動に伴い、片桐から南向にかけて集中的な降雨があり、今年最初の大雨・洪水警報発令に続き、土砂災害警戒情報が発令され、高齢者等避難発令し、避難所を開設してまいりました。

 2021年の関東甲信越地域の梅雨入りは6月14日、明けが7月16日と昨年より2週間も早く、その後猛暑続きとなりました。8月7日の「立秋」の後、停滞前線が西日本にかかり、東日本まで延びて、8月20日の前線消滅まで全国に洪水・土砂災害をもたらしました。

 当伊那地方にも前線による大雨の影響は大きく、伊那谷の北部、辰野町、箕輪町などでは、道路、林道、鉄道など公共施設が被災した他、岡谷市では盆に帰省中の家族が土石流にあい、3人が亡くなるという痛ましい災害が発生したところであります。亡くなられた方々のご冥福を祈るとともに、被災地域の一日も早い復旧を願うばかりです。

 梅雨前線の復活とも早い秋雨前線の活動とも例年に無い気象現象に対して、停滞前線に向かって水蒸気を大量に含む暖気が連続して流れ込む気象現象が引き起こした事と言え、降り始めると大量の降雨が集中するここ数年の気象現象は、地球の温暖化に因ることに疑う余地はないと思うところです。

 新型コロナウイルス感染症は、終息の兆し無く一旦収まるかに見えて、警戒を緩めると再び爆発的に広がりを見せています。RNA遺伝子の一部が変異し、感染力が強く、重症化するデルタ株といわれる変異ウイルスが若い人を中心に感染拡大し、20歳以下の若者、子どもの発症が増えています。長野県は8月20日から9月2日の期間、全圏域で警戒レベル5・特別警報IIを発出していましたが、一時より発症者数は少なくなったとは言え、感染発症者が出ている現状を踏まえて、ウイルスを徹底して封じ込めるために9月3日から9月12日の10日間の期限付で、「県民の命と暮らしを救う集中対策期間」宣言を行い、県民にコロナ対策の継続を呼びかけています。

 警戒レベル5発出中に、村民の方2名の陽性が確認されました。濃厚接触者と判断される関係者の検査により、全員陰性が確認されて当面の感染拡大はないものと安堵しつつも、誰もが感染する可能性がある認識を新たにし、日常の予防策に加えて社会的な距離を保ち、飲食は親しい人に限定し4人以下の少数で行うこと。暑く、積もるストレス発散に飲酒する場合も、わかり合えた人4人以下で夜8時までに終了するなど日常行動を守る生活を続ける必要があります。

 コロナ感染症は、サービス業、分けても飲食、関連の小売業、観光宿泊業経営に影響が続いています。望岳荘、中川観光開発株式会社の今期(第51期)決算は780万円余の赤字でありますが、村の事業継続指定管理料2,500万円余と国・県各種助成金等を除く営業利益は、4,000万円を超える損失(マイナス)であります。

 また、初めて運転資金の借入れ、村、支援企業からの増資による資金援助を頂いての結果でありまして、現状を厳しくとらえると同時に、コロナの影響の大きさを痛感するところでございます。

 8月26日、内閣府は4月から6月期の月例経済報告を発表しました。四半期別GDP(実質国内総生産額)は、前期比0.3%増、年率換算で1.3%増となり、個人消費はサービス業を中心に弱い動きとなっているとしております。生産・出荷・在庫に関しては、生産は持ち直しているとしています。

 長野労働局の発表によりますと、令和3年7月分のハローワーク伊那月間有効求人倍率は1.39倍(2020年7月比+0.7ポイント増)で、6月から0.09ポイント増となり、企業の生産・操業の回復を示しています。しかしながら、未発表ですが、8月のコロナ感染症第5波の拡大は、サービス業の求人には大きく影響することが予測でき、全ての業種が堅調に回復という状況にはないことは創造に堅くない状態です。

 さて、本議会で審議いただきます議案でございますが、手数料徴収条例の一部を改正する条例等条例改正2議案、先に成立した「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」第8条に規定する、市町村が作成しなければならない「中川村過疎地域持続的発展計画」の議会同意を求める1議案、令和2年度一般会計歳入歳出決算、3つの特別会計決算、及び同年度水道・下水道事業会計歳入歳出決算の6会計の決算認定議案、令和3年度一般会計補正予算はじめとする特別会計、事業会計補正予算合わせて5つの補正予算議案の14の議案を審議して頂きたく議案上程いたしました。

 そして最終日になりますが、新型コロナウイルス感染症対策として、長野県特別警報II発出事業者支援交付金に係る追加の補正予算、固定資産評価審査委員会委員2人の選任に関わる人事案の3議案と、人権擁護委員候補者の推薦同意に関する諮問について審議頂く予定でございます。

 決算認定審議につきましては、年間の取組みの到達点と現状、成果と今後の課題も含めて担当部署から丁寧な説明に心掛けてまいります。

 今議会で上程いたします全ての議案につきましては17日間の長い審議日程ではありますが、慎重な審議の上に、賢明なご判断を賜わりご同意をいただきますようお願い申上げ、議会開会のご挨拶といたします。

令和3年9月7日 中川村長 宮下 健彦​