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《村長の部屋》 令和3年第1回臨時議会 開会あいさつ

記事ID:0004494 更新日:2021年1月28日更新

 令和3年1月、中川村議会第1回臨時会をお願いいたしましたところ、議員各位におかれましてはそれぞれ、ご多用のなか、全員、定刻にご参集をいただきまことにありがとうございます。

 新型コロナウイルス感染者が首都圏4都道府県で急激に増え、また、関西2府1県と愛知・栃木・岐阜・福岡県の合わせて11都府県を対象に緊急事態宣言が発令されました。期間は、先行4都府県が1月8日から、続く7府県が1月14日から2月7日までの最長31日間となっております。
 対象都道府県では、新規感染報告が過去最多を記録し続け、医療体制が逼迫していることから、この現状に歯止めをかけ、減少傾向に転じさせることを目的として発出されています。

 今週に入り新規感染者数は減少に転じているものの、終息に向かうかの判断はまだできず、緊急事態宣言の期間中、次の5点を要点にして関係都道府県住民・自治体に呼びかけ、要請をしています。

  1. 不要不急の外出・移動は感染拡大予防のため自粛を引き続きお願いすること。
  2. 不特定多数が集まるイベントは人との接触機会が多く、飲食につながる場合が多いため特別な対応をしていただくこと。規模などの要件に沿った開催をお願いすること。
  3. 緊急事態宣言対象の都府県には、営業時間短縮を要請し、応じる店舗には協力金を支給すること。
  4. テレワークやローテーション勤務、時差出勤を政府・対象都府県の事業者に要請すること。
  5. 一律の臨時休業は要請せず、保育所、放課後児童クラブは開所を要請すること。

 長野県でも第3波の感染者急増に合わせるように感染者が急増し、累計感染者数が2,200人を超える事態となっています。しかも、このところ感染者数が少なく、比較的落ち着いていた飯伊地域で感染者が急増しています。

 なかでも飯田市では、人の集まりの機会や福祉施設内で感染者が急増しており、1月18日には警戒レベル5が発令されました。このまま感染者が増え続けると、入院医療が対応できない恐れがあるステージにあります。
 飯伊地方の高校生の感染が判明したことを受け、村教育委員会では、村のおよそ半数の高校生が飯伊に進学している現状に鑑みて、関係高校生徒の小中学校に通う兄弟生徒については通学経過をみていましたが、関係高校の接触者全員が陰性と判明しましたので、通常の学校生活を再開しております。

 年末から全国、長野県でも感染者が急増し、誰もが感染する可能性がある現状で村民の方にも感染者が出ました。年末から年始にかけての人の集まり、地区における新年惣礼行事などの開催の注意と組代表参加などの工夫、新年1月に行われる地区の総会事業の開催についても密を避ける、書面をもって了承と見なすなどの工夫を地区総代の皆様にお願いをしてまいりました。

 1月3日に毎年開催しております成人式につきましては、PCRまたは抗原検査で陰性を確認したうえで出席することを村内外関係者了解の基に、十分な注意を払い執り行うという実行委員会の構えでしたが、延期を決定したところです。
 恒例の村消防団出初め式も密を避けることから中止し、功労者表彰式典も中止し、消防団長からの伝達、訓示に替えました。
 新年の賀詞交換会も、中止ないしは簡略化したなかで開催されています。

 人の集まり、様々な取り組みがされ、慣例として終了した後に飲食を伴う慰労、懇親の機会が多くもたれてきました。コロナ禍で最初に影響が現れ、自粛のなかで飲食業、観光業は打撃が大きく、未だに影響がおよんでいます。
 「年末、年始に続き、今もお客さんが来ない。水光熱費、従業員の給料など固定費はかかる一方、収入が激減している。」こんな声が、村内の料理店のおかみさんから漏れ聞こえて来ます。
 飲食店の販売の工夫「テイクアウト」の推奨と支援、消費を喚起する「観光クーポン券」の発行、村独自の事業者給付金支給などしてまいりましたが、今、まさに次の支援を行う時期にあります。

 新型コロナウイルスに対抗し、人の体に抗体をつくるワクチンの開発が急がれていましたが、英国での接種承認にはじまり、先進国でワクチン接種が始まりました。日本も、医療従事者への接種を先行させ、続いて、高齢者、全国民へと接種を拡大する方針です。

 高齢者、村民へのワクチン接種は、自治体の責任で医療機関の全面的な協力のもとで混乱無く、速やかに行われなければならず医療機関との協議を始めたところです。配給となるワクチンは、マイナス75℃前後での保存を必要とし、解凍後、速やかに溶かしたうえ無駄なく使用する必要があり、準備、接種体制など詰めることは多くありますが3月末の接種開始に間に合うよう予算計上が必要となっております。

 昨年7月の集中豪雨で、村道、林道の崩落、水路や農地の崩落など額にして2億7千万円ほどの被害が出ました。激甚災害の適用をうけて復旧工事を進めているところですが、集中豪雨が頻発する時代に、天竜川流域の治水は最も大きな課題となっています。
 こうした中、天竜川の増水により過去幾度となく浸水被害を受けてきた中川村小和田地籍を「流域治水モデル地域」として、国・県・村が連携して天竜川の堤防嵩上げ、支川の整備、堤内地の嵩上げと将来にわたって耕作の継続を可能とする「ほ場の区画整理」などが検討されており、そのために、現地での詳細な測量調査などが必要になっております。

 本日の議会には、このような早急に対応が必要な新型コロナウイルス感染症対策関連予算、国県関連事業に係る調査委託費などを中心にした令和2年度の一般会計補正予算を審議いただくようお願いするものでございます。
度重なる補正予算が年度末まで2か月あまりとなっての提案で恐縮するものですが、今なすべき事、学校の休みを挟んで行うべき機会にあることなど判断を致しましたことをお汲み取りいただき、お認めいただきますよう重ねてお願い申し上げ、臨時会開会のごあいさつといたします。
どうか、よろしくお願いします。

令和3年1月28日 中川村長 宮下健彦