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《村長の部屋》 令和2年第2回臨時議会 開会あいさつ

記事ID:0003891 更新日:2020年8月24日更新

 令和2年中川村議会第2回臨時会をお願いいたしましたところ、議員各位におかれましてはそれぞれ、ご多用のなか、定刻にご参集をいただきありがとうございます。

 令和の時代になり、平成の年代の終盤に続いた自然災害がない年になるように願っていることを昨年の6月定例会で申し上げましたが、今年の梅雨は近年にない2ヶ月近くの長期間となり、九州から中部そして東北地方と列島全体に猛烈な雨を降らせ、甚大な災害をもたらしました。

 7月豪雨災害、伊那地方では降り始めからの降水量は三六災害を上回るものとなり、農地畦畔の崩落、道路の損壊・崩落、林道の決壊、土石流の発生と南信地域南部を中心に大きな被害をもたらしました。
 飯田市では、1名の方が崩落に巻き込まれ亡くなる事故も。喬木村、大鹿村では、崩落土砂が道路を塞ぎ、道路路肩が地滑りで崩落するなどし、道路の寸断で集落が孤立するなどの被害が発生しました。
 小渋川河川内に築造した県道松川インター大鹿線仮設道路も小渋ダム放流で数カ所に亘って決壊し使用不能となりました。

 当村も、竜東地域の降水量が特に多く、村道、農地、農業施設の崩落等がありました。加えて広域林道陣馬形線では大きな崩落が数か所に発生、また林道四徳東線も崩落個所が多く切れ切れの状態になっており、復旧にかなりの費用を要すことが判明しました。これらの林道は、林業振興や陣馬形山・四徳方面の観光につながる重要な林道であり、村道、農地・農業施設と併せて早期の復旧が必要と考えています。

 異常な降雨が去った後は、連日の猛暑となり、最高気温41度を超えた地域も出現し、列島は猛暑に包まれています。盆を過ぎれば涼しくなるという季節感は感じられず、高齢の方の熱中症だけでなく、外での作業でも細心の注意が必要な異常事態が続いています。

 8月17日に内閣府は2020年4~6月期のGDP速報値を発表しました。物価変動を除く実質GDPは、前年同月比でマイナス7.8%、1年続くとマイナス27.8%となり、リーマンショック後の年間マイナス17.8%をはるかに凌ぐ、ショッキングな報告です。2020年1~3月期の前期比マイナス0.6%の落ち込みから急速に悪化しており、新型コロナが日本経済に深刻な打撃を及ぼしていることが鮮明になったと言えます。

 GDPの半分以上を占める個人消費は、外食や宿泊、娯楽サービスなどの落ち込みが激しく、企業の経営環境も悪化する中で設備投資も2四半期ぶりにマイナスに転じた模様です。
 雇用環境も悪化し、2020年6月のハローワーク伊那の有効求人倍率は0.73倍となり、4月の1.02倍を境に1.0を割り込み続けています。
 新型コロナの影響で事業所の閉鎖、企業倒産も増えており、解雇も増加する深刻な経済事態に進んでいる現状にあります。
 新型コロナウイルス感染症は一旦は封じ込めができたと思いきや、首都圏だけでなく全国で感染が再び発生し第2波とも思える感染状況になっています。

 休校、分散登校等で集団感染のリスク対策を行ってきた小中学校は、夏休み期間を短縮した後、小学校は18日から登校を始め、中学校も21日から授業を再開しています。児童・生徒の皆さんには、毎日の健康チェックを忘れず、元気な学校生活を過ごしてもらいたいと願うばかりです。

 本日の臨時議会は、新型コロナウイルスが経済活動を萎縮させている中で、消費喚起を行い村内経済を前に進めるため、6月定例会でご承認いただいた「プレミアム商品券」事業について、県の支援事業と連携して実施するための補正予算第4号と7月豪雨災害による被災箇所の測量と復旧設計を先行し、緊急性の高い村道1路線の復旧を行うための補正予算第5号を専決事項として実施しましたのでこれを議会に報告いたします。

 提出いたします議案は、7月豪雨災害による公共土木施設及び林道等の被災した箇所の復旧を行うための補正予算第6号の提案をするものでございます。
 これら2つの報告及び1つの補正予算につきまして、ご審議をたまわり、原案承認いただきたくお願い申し上げ、ごあいさつといたします。よろしくお願いします。

令和2年8月24日 中川村長 宮下健彦