《村長の部屋》　令和２年第１回臨時議会　開会あいさつ

　令和２年中川村議会第1回臨時会をお願いいたしましたところ、議員各位におかれましてはそれぞれ、ご多用のなか、全員、定刻にご参集をいただきありがとうございます。

　日々の新型コロナウイルス感染症に関するメディア、ウェブ上での報道は日々目、耳にしておられるかとは思いますが、改めて現在の状況について申し上げます。先ず、（１）感染者の数（発症が確認された方）についてでありますが、世界では新型コロナウイルス感染症パンデミックと言ってよい状況にあります。
　感染推計412万6千人　死亡者28万4700人　死亡者の割合」は6.9％。国別ではアメリカが133万人、次いでロシアが230万人、スペインが227万人となっています。
　日本国内感染者16,076人（前日から＋53人）死亡者696人（前日から+18人）  死亡者の割合は4.3％　東京都が4,997人で前日より10人増加。長野県は76人（前日から＋1人）となっています。長野県で亡くなった方はいません。

　次に、（２）４月23日発表の内閣府月例経済報告によりますと、「景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により急速に悪化しており、極めて厳しい状況にある。」と概括しています。景気の先行きについては、感染症の影響による極めて厳しい状況が続くと見込まれる。また、感染症が内外経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意する必要があり、今後、金融市場の変動等の影響を注視する必要がある。とも述べており、先行きの早期の経済回復の見込みの難しさと、金融資本への影響がこれから現れることへの警戒を呼びかけるものになっています。
　世界経済に関しても、IMF国際通貨基金の専務理事は、2020年の世界経済の成長が1930年代の世界恐慌以来の危機に現在あり、2008年のリーマンショック以上の経済危機になることに異議を唱える関係者はいない。今回の新型コロナウイルス蔓延の引き起こす経済危機は危機の構造が違うとも発言しています。
　生産・物流チェーンの寸断・停止が供給側で発生し、同時に消費する側で人が出歩かず、消費も止まる現象がまさにそれであるとも。今後、金融資本の側に不良債権問題が浮き上がってくるとも述べており、世界同時不況とも言うべき状況が起きつつあると考えざるを得ないと思います。

このようななかで、（３）村の新型コロナウイルス感染防止の対策、営業自粛、休業等で感染リスクをなくす対応に協力いただいた個人事業主等に対して少額ではありますが支援策等を講じてまいりました。断片を申し上げますと

　・３月４日から小中学校の一斉休業　午前中の希望登校受け入れを行いつつ４月の入学式後も、休校を継続してまいりました。５月７日から18日まで分散登校を継続し、19日からの通常登校を行う方針でいます。

　・希望者の登校は、午前中を学校で過ごし、午後児童クラブで受け入れ現在も継続しております。

　・子育て支援施設バンビーニは、水・土・日曜日を除き、村在住親子の受け入れを継続しています。

　・３つの密集を排除するため、地域における緊急以外の集会の自粛、総会等の書面による決済の推奨、地域の美化清掃の中止もしくは延期などの協力をいただいております。

　・文化センター、体育館等の公共施設の使用制限もトラブルなく継続しております。

　・陣馬形キャンプ場の閉鎖、四徳森林体験館、キャンパースビレッジ自主閉鎖も継続しております。
しかしながら、陣馬形キャンプ場閉鎖の案内バリケードの固定杭を引き抜かれてあったとの工事事業者の報告もあり、現地確認はできませんでしたが、残念な思いもいたしました。

　・飲食業の宴会自粛から中止、持ち帰りメニューの開発と村民へのピーアールを当該事業者、村商工会の協力をいただき現在も取り組みを進めています。

・宿泊の受付停止、休業を事業者自主判断で実施し、現在も継続中です。

などを、村民、個人事業主、企業のご理解とご協力により粛々と進めていますが、イベント関連の一斉中止で生業とする企業も操業停止にあり、イベント再開の目処が立たないままでは、会社の存続の危機のある企業もあります。

また、緊急事態宣言で、首都圏、大阪・名古屋市等県外の大学・専門学校で学ぶ学生の帰省が制限され、都会に留まるも収入の柱のアルバイトもできず、学生生活の継続の危機にある学生もおり、具体的な支援策を講じるべき時にあると考えております。

　本日の臨時議会は、国の経済対策として４月30日に成立しました特別定額給付金をいち早く、村民に届けるため令和２年度中川村一般会計補正予算第１号を専決処分といたしましたことの承認をはじめ、令和元年度村一般会計および特別会計並びに水道事業会計の歳入歳出額を決算額にちかづけるように行いました専決処分あわせて10件の承認事項と過日指名競争入札を行いました、役場庁舎空調設備等改修工事の請負契約議案と国の補正予算で給付が決まった子育て世帯臨時特例給付事業補助金、村単独事業で行う、新型コロナウイルス対策としての個人・企業およびフリーランスの皆さんに対する支援、影響を受ける農家に対する支援、高校生を持つご家庭への支援、そして都会で学ぶ大学生等学生に対する独自の支援等を行うための第２号補正予算案の２議案であります。

　これら２議案につきまして、審議いただき、原案お認めいただきたくお願い申し上げ、ごあいさつといたします。よろしくお願いします。

令和２年５月14日 中川村長 宮 下 健 彦