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3月定例議会の閉会に当たり、一言ごあいさつをいたします。
3月2日から22日の長い期間にわたる議案審議で、大変お疲れのことと思います。この中で、本議会に提出致しました22件の議案と、本日提出しました令和元年度中川村一般会計補正予算第6号の合計23件の議案全て可決、承認をいただきました。改めて、お礼申し上げます。
議会開会から今日までの間、新型コロナウイルス感染症の感染防止のために、3月4日からの一斉休校の措置をとりました。
合わせて、保護者の勤務の関係で自宅で過ごすことが難しい児童には、午前中に学校で過ごし、介護予防センター西館に移動し、午後から児童クラブに通う生活を続けています。児童クラブの支援員のもとで、いつもと変わらない生活ができているようでありまして、午前中の見守りに当たっている特別支援教育支援員の皆様のご協力にも感謝申し上げご報告とします。
小中学校の卒業式も村民、ご来賓の皆様が見守るなかでの式典とはなりませんでしたが、中学校、小学校それぞれ春の旅立ちに相応しい卒業式となったようであります。
昨年10月1日からの消費税引き上げ後の、内需景気の明らかな後退に加え、新型コロナウイルス感染症蔓延防止のためと言え大小の集まり、宴会等の自粛が、飲食業、旅館業、関連して小売業に大きな打撃を与えています。
生産工場が集中している中国での操業停止が相次ぎ、サプライチェーンの切断が国内の完全製品化・資材納入・消費にも影響を与える事態になっています。
このような事態を受けて、3月18日開催の商工業振興資金審議会では、現在の不況対策として、不況対策資金の融資限度額を300万円引き上げ、最高1,000万円とし、融資期間も3年延長し10年以内返済、2.0%利子を3年間村が全額補填するよう審議会の総意として決定いただきました。
融資実行にあたりましては、民法の改正にも関連することから、中川村商工業振興規則の改正告示を行いまして、村商工会から、金融機関、長野県信用保証協会の審議を経て4月1日以降の速やかな融資につなげてまいります。
合わせて、新型コロナウイルス感染症の影響で、昨年度の同時期と比較して極端に売上げの落ちた小売業を中心にした補助金交付に関しましては、中川村補助金等交付規則の改正を行い、村商工会と協力して早期の交付に繋げてまいります。
商工業者に限らず、農業生産者にも影響が出ております。卒業、送別会などこのシーズンは花の需要が高まるところですが、生花市場での取引きが滞り、生花は成長が止められませんので、需要の減退による価格の暴落も起こるなど生産農家収入にも影響しています。
また、イチゴ狩り団体客の相次ぐキャンセルも観光農業に収入の柱を据えている農家に大きな影響が出ていることはご承知の通りです。
新型コロナウイルスによる不況対策の予算執行を当面の大きな課題としつつ、ウイルスの猛威が世界経済に大きな影響を与えるなかで、村の対策が不十分であれば、期を開けず次の支援策を考えて行かなければならないと考えております。
新型コロナウイルス対策の手を緩めることはできませんが、本日から子育て支援施設「バンビーニ」を開所し、親子の受け入れを行います。
あらかじめ、子ども、保護者に検温しての入所を原則に、未検温の親子は入所前に検温して入所いただくなどの体制を取ります。また、保護者のご自宅での預かりを条件にファミリーサポートも再開いたしました。
例年よりも1週間以上進んだ陽気に、桜も開花を始めています。大草城址公園での桜祭り開催期間中の出店、イベントも中止となり残念なところですが、桜を見る、愛でる心の余裕は持ちたいと思います。
議員各位におかれましても、観桜、小さな集まり・宴会など景気浮揚にもお力をお貸しいただきますこと、健康には特に留意され、新年度を迎えられることをお願いしまして、3月定例議会閉会にあたってのご挨拶とさせていただきます。
長期間のご審議お疲れ様でした。
令和2年3月23日
中川村長 宮 下 健 彦