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《村長の部屋》 令和元年12月議会定例会 閉会あいさつ

記事ID:0002313 更新日:2020年1月17日更新

 12月定例議会の閉会に当たり、一言ごあいさつをいたします。
 本会議に提出しました20件の議案全て可決をいただきました、改めて、お礼申し上げます。
 議会議長を除く、全議員の皆様から一般質問をいただきました。被災時に逃げ遅れることのない体制づくり、農業・観光振興のありかた、新規就農者支援対策、子ども達の基礎学力の向上で意欲的な学びの向上心を、増加する認知症の方の事故対策と一方的な病院再編統合について、マイクロプラスチック海洋汚染対策など非常に幅の広いものでしたが、ここ数年間相次ぐ自然災害を踏まえての災害対策のご質問が多くを占めたと思います。
 日曜日には、美和ダム60周年、小渋ダム50周年記念シンポジウムが国会議員の皆様、県議会議長はじめ上下伊那選出の全ての県議会議員の皆様のご来賓出席のもと、美和ダム、小渋ダムに直接関連のある市町村議会代表、市町村長はじめ建設業協会関連の皆様250名余の出席をいただき、開催致しました。
 ダムは、洪水調整、灌漑、発電に加え、ダム湖を利用したレジャーなど観光振興にも一役買う点など改めて見直されていると感じると同時に、将来必ず起こるであろう、経験をはるかに超える災害に対しては、完全な備えでは決して無いことも肝に銘じることも学びました。
 南信地方における気象災害と対応策と題する、気象現象に関する講義で感じたことは、大型化し、台風シーズン以外にも連続して上陸、影響を与える台風の数々など最近の気象現象は、四方を海に囲まれる日本だからこそ、温暖化による気候の変動の影響を最も受けやすい位置にあることを証明し、警告しているのではないかということです。
 自治体の使命として、「一人として逃げ遅れることのないできる限りの避難行動を、それぞれの地域と共につくりあげなければならない。」と感じた次第です。
 気候変動枠組み条約第25回締約国会議COP25が開かれています。国連事務総長の演説は、2030年までに2010年比で二酸化炭素45%削減し。今世紀末気温上昇1.5℃に抑制するには、中年間の2050年には実質炭素排出ゼロにすべく、調印国はもっと高みを目指すべきであることを訴えていました。
 12月6日長野県知事は気候非常事態宣言を行い、2050年ニュートラルゼロカーボンへ決意を示したと報道にありました。
 先に、白馬村も気候変動非常事態宣言を発しました。白馬村の財産である良質な雪をこれからも確保するという点からの宣言を行うなど、地方自治体から、声が上がりはじめたと感じています。
 村は、地球温暖化対策実行計画でパリ協定の削減目標である、「2030年には、2013年度比26%の二酸化炭素排出量削減」を上回る、40%削減を掲げて公共施設から排出される二酸化炭素削減に取り組んで行きます。
 排出削減対策として、目標は低いと言われても確実に実施して参る所存です。
 もう一つ、地球規模の異常事態が明らかになっています。石油製品からつくられるプラスチックが海に流れ出て、波の力で細分化され漂い、既に深海にも沢山沈んでいて、生態系に影響を与えている。私たちの体内にも備蓄がされているとの報告もあるようです。
 排出削減対策として、来年からレジ袋の有料化を予定する日本は、対策の周回遅れと言われて居るらしいのですが、先ずは使用の自制から始めなければなりません。
 買い物には自前の袋を持参する習慣付け、レジ袋を受け取らないなど、商工会にも働きかけ、できうる対策を考え実施しなければと思います。
 それにしても、相変わらずプラスチック製品のポイ捨てが目につきます。小河川から、あるいは水路を経て天竜川に流れ込み、太平洋に出てマイクロプラスチックとなる道筋は明らかとなっている今、村がめざす、「日本で最も美しい村づくり」は、「経済的にも自立の村づくり」と共に、「周りを美しく保つこと」も重要な視点になってきています。
 限りある資源を有効に使う3Rの概念に加え、不要なものを受け取らない「リフューズ」、資源をムダに使わず、ゴミも減らす「リデュース」の2Rを加えた考え方が日常生活の中に根付くこと。村民全体に普及することに取組んで参ります。

 今年も残すところ3週間ほどになりました。温暖化しているとはいえ、年末以後厳しく冷え込むのが伊那地方の特徴です。
 何かと気ぜわしい年末ですが、議員各位におかれましても健康に留意され、新年を迎えていただきますようお願いし、閉会にあたってのご挨拶とさせていただきます。

令和元年12月11日  中川村長 宮 下 健 彦

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