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《村長の部屋》 第26回中川村健康福祉大会講演から感じたこと

記事ID:0001364 更新日:2020年1月17日更新

 挨拶をする中川村長宮下俊弘先生による講演の様子 会場全体で体操をしている様子     

 中川村、中川村健康づくり推進協議会(会長南宗人片桐診療所長)、社会福祉協議会主催の第26回中川村健康福祉大会が、2月9日(土曜日)午後1時から文化センター大ホールで開催されました。午後からの降雪予報、土曜日の午後ということもあり参加者数が心配されたところですが、全体で120人ほどの皆さんの出席があり、シルバー人材センターの活動報告と村で元気に活動されている女性の体験発表と飯田下伊那歯科医師会理事の宮下俊弘先生から貴重な講演をお聞きする機会を得ました。
 当日の様子は、概略がCEKで放送されますが健康づくりをこれからすすめていく立場の者として、講演の感想とすすめるべき関係者の連携を強めることについて記させていただきます。
 日本は世界の中でも群を抜く長寿国であることは私たち自身も知っているし、身の回りのご高齢の方々が多いことも感じるところ。香港に次ぐ長寿の国であるという。平均寿命は、高齢者が増えればそれに従い伸びる。一方で、誰もが願う「健康でずっと長生きができて、あまり寝たきりの状態が長くないうちに生を全うするような生き方」ができるかというと難しい。2025年には団塊の世代が、後期高齢者の区分に入る75歳を迎えるとき、日本の高齢者人口は頂点に達するらしい。私自身あと一年で65歳となるから高齢者の範疇に否応なく組み込まれる。
 「俺は元気で、生き甲斐として農業を続けながらまだまだ高齢者とは言われたくない。」という思いはあっても、膝は痛いし、若いときのように重い物も持ち上げることもできないし、「面倒だな。」と思うこともずいぶん増えてきた。若いときの節制のきかない生活を思うと、健康で長生きは難しいかと考えるが、これからできるだけ健康で生活できる年齢、これを「健康寿命」というらしいがこれを伸ばすことができれば、寝たきり状態の期間が少なく人生を閉じることができる。
 では、どうするか、長く生きていれば、多くの人が要介護になる。寝たきりの3つの要因は脳梗塞、認知症、転倒骨折であり、筋肉の減少が共通原因にあるようだ。筋肉減少症これをサルコペニアといい、筋肉減少を防ぐには、タンパク質を中心にバランスの良い栄養をきちんと摂ることが必要で、食と噛んで食べる口の機能が発揮されてこそ栄養が摂取できる。高齢者の孤独は、肥満以上の大敵。友人と一緒に食べること、前向きな「社会参加」でいきいきと生きることとも「栄養」は関係している。筋肉を使うことが必要で、歩いたり、ちょっとがんばって筋トレなど「身体活動」にも繋がる。まとめると、健康長寿の3つの柱は「栄養」、「身体活動」及び「社会参加」ということである。キーワードは、「口腔の健康」。
 歯科疾患が全身疾患と非常に関係していることも、今回の講演で学んだことの一つ。
 統計から、歯周病が重度になるほど、年間医療費が高くなる実態が浮かび上がってきていて、糖尿病と歯周病の関連が指摘されているという。
 感想を皆さんが読んで、自分の健康維持のために口腔の健康維持が非常に重要だと理解していただくのは難しいと思いますが、行政のやるべきこととして、「口の健康を保つことを健康づくりの施策のなかに確かなものとして位置づけていく。」そのために、医師、歯科医師等の医療関係者と包括支援センターなど介護保険事業者を含めそれに携わる人、保健師、栄養士など専門職の連携をもっと具体的に、個々人のケース検討も含めて関わりを強めることの必要性を感じました。

平成31年2月12日(火曜日)
中川村長 宮下健彦

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