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《村長の部屋》平成29年6月議会定例会 開会挨拶

記事ID:0001344 更新日:2020年1月17日更新

 おはようございます。本日は、議員各位におかれましては、ご多忙のところ平成29年6月中川村議会定例会にご参集賜り、誠にありがとうございます。
 4月の中川村長選挙では、多くの方々から熱いご支援やご指導をいただき大変ありがたく感謝しております。
 自身の能力に疑わしいものでございますが、村民の皆様のご期待に応えるべく、一生懸命働く所存ですので、議員の皆様方の一層のご指導、ご鞭撻を何とぞよろしくお願い申し上げます。
 今議会は、私にとりまして最初の議会となりますので、私が考えていること任期中に重点的に取り組みたいことなどいくつかお話させていただきたいと思います。
 就任早々ですが、私の公約と申しますか、実現したいと考えていることを、副村長、教育長はじめ役場の課長の皆さんに示させていただきました。さっそく、早期に実現したいことに関しては、早々に財源とともに、予算規模も含めて示してくれましたし、実現するうえでのポイントも合わせて示してもらった事もあります。
 前村政での引き継ぎ事項についても、各課係長まで丁寧な説明をしてもらい概要をつかむことができました。あと、現地を見て、私なりに方向性を出したいと思います。このような曽我村政からの引き継ぎで、積み残した事項を踏まえてお話をしたいと考えます。
 村の産業の柱はやはり農業にあると思います。おいしく安全な食料を生み出すことを農家はしごく当たり前に考えていると思いますが、当たり前に生み出す農産物に付加価値をつけて供給することを以前から村は取り組んできましたが、もう少し工夫をして、消費者の求めるものを形にして売り出せたらと考えています。一朝一夕にできることではありませんが、消費動向に詳しい大学の研究者、企業、地域興しの研究者と、農産物をつくる側の農家で市場調査を基にして研究を進めます。
 水稲主体の認定農業者、水稲作業受託を含み果樹栽培合わせての複合経営者、施設園芸と観光農園合わせた農業者がしっかり経営をしています。また、経営面積規模は小さくてもファンをしっかりつかんでいる果樹農家もあります。
 しかし、農家の多くは、第2種兼業農家です。これらの農家が水田を中心に耕作しながら農地を維持し、地域集落を守る主体になっています。3月には、農作業受託調整、耕作地の錯綜解消し合理的に農業をすすめる農事組合法人が生まれました。戸別の農家の支援と地域を維持する法人組織の育成をどうするか、将来のめざす姿を想像しながら支援について考え実行していきます。
 中川村は、米、野菜、果物すべてにわたって、それぞれの農家が栽培技術をもって品質のよいものが生産されていますが、農家の高齢化、販売価格の低迷が原因で生産量が減っている果樹栽培について、農家の後継者やIターンの若者が後継者として農家研修の後スムーズに就農するためのほ場の準備と財政支援についても研究をすすめます。
 中川村で働きたいという都会や地方からの若者を中心にした移住を進め定住化へとつなげるための施策の一つとして、中川村に居ながらにして仕事ができる場所作りを進めます。
 当面、複数の方が働く場所をオフィスとして確保するため、上前沢地区の村営住宅の模様替えについて経験あるコンサルタントの知恵を借りて進めます。
商業の皆さんがまとまっている片桐中央地区、なかでもチャオは横に片桐診療所、院外薬局もあり、巡回バス路線のハブの位置を占めています。このチャオ及び周辺の施設を結びつけて、開業時とはいかないまでもそれなりの賑わいを再びよみがえらせたいと考えています。関係者と検討をする場を立ち上げて進めます。
 村では、人口減少を少しでも緩和させるために、結婚、妊娠、出産、子育て支援に力をいれ、人口の自然減の抑制を図るための様々な補助施策をとっていますが、今ある施策をさらに進めます。
 東小学校に入学する児童は、生まれた子供の転入転出がないものと仮定した場合、平成33年には1年生が10人、平成34年には9人となり、全校児童も100人を割り、以後毎年10人程度が減っていく予想を教育委員会事務局から示してもらいました。
そのために、平成29年度には若者専用戸建て住宅10棟を建設するものですが、生まれてくる子供の育児に少しでも役立てていただけるように現行の出産祝い金を増額支給したいと考えております。増額支給にかかる予算につきましては、後ほど議案第6号で提案させていただきますのでよろしくお願いします。
 子育て中は子供の急な病気、ケガ等でお医者さんに診てもらう機会が多いため、村の福祉医療は18歳高校卒業まで窓口一部負担で、後から負担分を本人にお返しする制度を維持してきました。長野県は平成30年中頃から中学校卒業まで、医療機関窓口支払いを自己負担のみに済むように拡大します。先ず県の決断に敬意を表します。私は、村の対象年齢をそのままに、加えて窓口自己負担なしで受診できるように、県の動向をみながら、乳幼児医療制度改正を進めます。病院、診療所、歯科医院、薬局等関係する機関のご了解のうえに進めてまいります。
 高齢化が急激に進んでいます。それに伴い、社会保障費が予想以上に延びているようです。社会保障費の抑制策の一つとして、要支援1・2の認定の皆さんに対する通所型サービスが、現行の通所と多様なサービスに分けられました。なかでも、住民主体による支援を内容とする通所型が新設されましたので、地域力に頼った介護予防の展開を進めていく必要があります。
 平成30年度から国民健康保険制度が、都道府県単位に集約されます。介護保険も3年ごとの見直しをして、来年度以降の保険料を決める必要がありますので村民の皆さんのわかりやすいように、また、不安を取り除いて、安心して介護や医療が受けられるように丁寧かつわかりやすく説明をし、村民の理解を得られるよう努力したいと考えています。
 
 中川村は、平成20年に日本で最も美しい村連合に加盟し、むらづくりを進めて参りました。景観を美しいままに保つため、美しい村づくり条例を制定し、建物等構造物の色等を景観に配慮したものにしていただくなど協力を願ってきました。また、表示案内を統一するなどすすめてきました。このことは、引き続き進めて参ります。
 加えて、村の文化的な象徴である美里の「茅葺きの民家、秋の代表的な景観である渡場の銀杏並木など所有者や地域住民の皆さんの手で維持されています。これらの美しい村なかがわの象徴的な資源として良好な状態で継承し維持するために、全国の皆さんに呼びかけ「なかがわ応援基金」をつくり、これを原資にして維持することができないか考えています。個人資産に対する助成になることで難しい点も予想されますが、先ずは検討するところから始めたいと考えます。
 リニア中央新幹線工事に先立ち、資材運搬、トンネル掘削による残土運搬道路の拡張と、運搬専用トンネル工事が始まっています。長野県は、環境状態測定車を配置して、二酸化窒素、浮遊粒子状物質、騒音、振動など調査していますが、本線トンネル工事が本格化すると沿線住民の日常生活と生活環境に影響があるのではと心配されます。
安心で安全な住民生活、自然・生活環境が保障されるようにJR東海に要求し、運行等に関する協定が結ばれるようにしてまいります。
 この他にも、本年度中に「地域防災計画」の見直しを行います。原子力発電所被災による放射能等からの避難等加える必要があり、また、避難勧告、避難指示等の発令時の見直しを行うなどしてまいります。
 また、化石燃料を減らし、再生可能エネルギーの利用を進めます。先ず、小水力の利用調査費を議案第6号で予算計上いたしましたのでこちらでも審議をお願いしたいと思います。
 木質バイオマス活用については、憩いの家への薪ボイラーの設置について、もう少し検討を加えたいと考えています。中川村森林バイオマス活用構想にあるように、木を間伐するなどして、切り出し、運搬し、消費箇所に届ける仕組み、供給木材量及び買い取り、販売価格等の見通しなど総合的に考えてまいります。
 施策を進める上では、住民の皆さんに提案し、議論し、必要に応じて相当な改良、修正が必要になるやもしれませんがこの手法で一つ一つ進めます。
 6月村政をすすめるうえでの、重点として取組む事、進める上での手法について主なものについて申し上げました。
 議員の皆様のご審議を何とぞお願いします。ありがとうございました。

平成29年6月9日
中川村長 宮下健彦

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