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《村長の部屋》 令和7年12月議会定例会 開会あいさつ

ページID:0012524 更新日:2025年12月5日更新 印刷ページ表示

 中川村議会12月定例会の開催をお願いいたしましたところ、議員各位におかれましては、それぞれご多用のなか、全員定刻にご参集くださりありがとうございます。

 10月下旬から急激に気温が下がり、市田柿の収穫が始まり、オレンジ色の柿のれんが、ハウスに垂れ下がるようになってから早1ヶ月が経過しています。
 季節は、晩秋から初冬へと駆け足で移り、寒波の到来で両アルプスの高嶺は雪に覆われ、南駒ヶ岳、空木岳の峰や塩見、荒川、赤石の峰々は、青い空にくっきりとした稜線を際立たせています。今年も残すところ一月をきるところとなりました。

 前回9月定例会以後の主立った村や国の行事・イベント、各種の大会等の取り組みについて申し上げます。

 10月5日は西小学校運動会、11日は東小学校、片桐保育園運動会、25日はみなかた保育園の運動会があり、副村長とそれぞれに別れて観覧しました。どの催しも雨にたたられ、東小・西小学校の運動会は、種目と時間短縮での実施となったところです。保育園は、サンアリーナに会場を移しての運動会でしたが、一生懸命に駆け、途中で転ぶ子もいましたが最後まで立派に努める姿が微笑ましく感じた次第です。保護者の皆様も、取り組む園児の姿に、成長を感じられたのではないでしょうか。

 10月4日・5日の2日間、美しい村中川村を巡るNFTツアーを開催しました。インターネットを通じて募集したところ、8人の応募者があり、2日間の体験ツアーを行ったところです。果樹園で園主から説明の後、りんご狩り、ぶどう狩りを行い、夜JA中川支所の軒下でゴザを敷いての焼き肉会を行い、自己紹介とツアーの感想を出し合い、八幡神社の奉納煙火をその場から鑑賞するサプライズ企画があり、参加者大いに喜んでいました。翌日は、八幡神社の獅子舞の奉納を見学し、米澤酒造で各種の地酒を楽しみ帰路につくという、初の試みを行ったところです。狙うところは、村での実地体験を通して、ファンを増やす取組であり、今後、四季折々、地元の祭りや農作業体験などいろいろな仕掛けを取り入れ、魅力的な商品を開発し提供する取組をすすめて参ります。

 10月24日・25日の2日間、NPO法人「日本で最も美しい村」連合の発足20周年記念式典が、東京で開催されました。北海道美瑛町、長野県大鹿村など発起7町村の首長はじめ、現加盟の町村・地域の代表者に加えて、発足から現在まで連合を支えたカルビー株式会社などサポーター企業の関係者が、一堂に会して、発足当時を振り返り、未来に向けた連合の果たす役割を議論し、「未来宣言」を参加者全員で確認する催しとなりました。式典の後は、手作りの料理で懇親会が開かれ、食材・飲み物を提供した町村の紹介が行われ親近感溢れる懇親会となりました。村は時期に合わせて咲かせたコスモスを提供し、テーブルに花を添えました。
 翌25日は会場を移して「第4回日本で最も美しい村まつり」が開催され、加盟町村地域の出店があり、多くの観光客が訪れました。同時に、加盟町村の郷土芸能がステージ披露され、昨年を上回る非常に多くの観客がありました。山口県阿武町の「復活を果たした岩見神楽」、北海道江差町の「正調江差追分」、鹿児島県喜界町の「奄美島唄」など、珍しくまた、コンクール全国チャンピオン経験者の出演があり、かつてない人出で大変盛り上がりました。村は、今回出店は行いませんでしたが、翌26日にふれあい協定を結ぶ名古屋市天白区民まつりに、11月2日には奈良県大和郡山市片桐区ふれあい祭りに村観光協会が農産物等の出店販売を行っています。

 11月1日・2日は、「中川西小・二子玉川小学校交流協議会」の主催で、太平洋戦争末期に片桐国民学校、上片桐瑞応寺に疎開した児童、その縁者、二子玉川小学校校長、二子玉川郷土史会関係者、及び世田谷区副区長・教育長など多くの関係者を村にお招きし、「学童疎開児童帰京80周年の集い」と題して、記録映画上映会と、中川人形保存会と西小人形クラブの共同で人形浄瑠璃3演目が上演されるという大きな催しとなりました。記録映画は、非常によく編集がされており、疎開当時の村在住者の思い出から、寄贈された人形がふるさと二子玉川に帰り上演した「傾城阿波鳴門 巡礼歌の段」の公演と鑑賞した子ども達、二子玉川の地域の皆さんの声などを繋いだもので、「中川村と二子玉川~人形がつなぐ平和と未来~」としてまとめられています。長野県地域発元気づくり支援金の採択を受け作成され、記録として後生に残るものと思います。

 11月7日~9日にかけては、社会体育館会場で第50回村の文化祭文化展が、最終9日には文化センター大ホールで文化祭ステージ発表が行われ見学、鑑賞させてもらいました。ステージ発表は、休憩を挟んで多彩な発表がありましたが、特別企画消防団喇叭吹奏選抜チーム、アフリカンドラムの演奏、陣馬太鼓連のリズムにのって日本舞踊・フラダンス・アフリカンダンスという踊りのコラボレーションが行われました。ごった煮の結果を思い描き、どうなるかと見ていましたが、不思議と調和のとれた統一感のある出し物となり、大いに楽しませてもらいました。村民のもつ多様なエネルギーを感じたステージでした。
 村の文化祭に合わせて、9日はサンアリーナで中川商工祭が開催されました。朝からの雨で熱気球は上がらず残念でしたが、体重移動で自由に走り回る「電動スクーター」が乗り放題で、長蛇の列ができるなど牧ヶ原一帯は当日非常に多くの人出がありました。また、23日はチャオ及び中川資材センターの一帯を使って農業祭が開催されており、チャオ駐車場はキッチンカー9台が多彩な出店するなど賑わいを見せています。「栽培キノコをみんなで穫ろう!」の催しは、親子の参加者が多くあり、昔、エノキタケを実家で栽培した懐かしさから参加し、栽培瓶からブナシメジを収穫し、参加賞としていただき持ち帰りました。

 10月から11月にかけて村は、伝統文化の披露、農産物の収穫、販売などそれぞれの村民の皆さんが主役となり、あるいは、村外から多くの人をお招きするなど多彩な事業が展開されましたが、一方で、春先から数日前にかけてクマの出没が相次ぎ、生活圏に接するところまで頻繁に出てくるという、かつてない事態が起きています。
 昨年夏から上前沢の日向沢で親子クマが目撃されてから、上前沢・中通・中田島・南田島にかけて、また西小学校付近から小和田の山林境にかけて、設置の養蜂箱が荒らされ、裏庭等に植えた、栗・柿に加え山林隣接のりんご園でも果実の食害が発生しています。全国的に里での出没が日常となっており、村は警戒を呼びかけ、猟友会の協力を得て、檻をしかけるなど対策を行っています。
 11月1日に開催を計画した、大鹿村・中川村林道での「第3回グラベルライドラリー自転車競技」もやむなく中止しました。南陽地籍、桑原地籍の林道陣馬形線沿いでの出没目撃を受けて、地籍調査境界現地立会いを延期し、同地籍から広域林道陣馬形線付近の山林で、猟期に合わせて猟友会による追い払いを展開していただいたところです。村は近々に、職員による連絡会議を設け、現状の把握を行い緊急時の対応などを確認していくとともに、クマ対策のパッケージ事業を住民の皆さんを交えて来年度に向けての取組を急いで参ります。

 11月14日発表一般財団法人長野経済研究所の「最近の長野県経済の動向」発表によりますと、先ず、10月の内閣府月例経済報告から全国景気は、米国の通商政策等による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復している。としたうえで、長野県内景気は足踏みの状態にあるとしています。8月の生産動向は、生産は一進一退で推移している。9月の個人消費は、乗用車新車販売台数は、3ヶ月連続で前年を下回る。同月住宅投資は、新設住宅着工数は5ヶ月連続で前年を下回る。雇用情勢は、有効求人倍率は2ヶ月ぶりに前年を上回るとの発表を行いました。上伊那では、10月の有効求人倍率1.19倍で、9月を0.01ポイント上回るとしつつも、全国は1.18倍、長野県は1.25倍との比較をしたうえで、雇用情勢は「求人が求職を上回っているものの、求人が鈍化傾向にある弱い動きといえる。」と分析しています。
 11月17日公表の内閣府GDP速報によれば、7月~9月期の国内総生産の特徴は、前期比0.4%減と6期ぶりのマイナス成長となったことを伝えています。経済の循環構造が崩れたところに、物価高騰が直撃し、日本経済が停滞局面にあることが鮮明になったと言えます。
 11月27日、「積極財政」を掲げる高市内閣は、臨時閣議を開き総合経済対策を打ち出しました。物価高騰対策として11.7兆円の補正予算を打ち出し、物価高騰の影響を受けた生活者や事業者を引き続き支援するために重点支援地方交付金2兆円が追加計上されました。政府は、年内予算成立を目指しています。村としましては、村に対して配分される交付金の内容と総額の情報を早期に掴むことに注力し、村民生活の防衛の観点をもって対応をしてまいります。

 さて、本日の会議に提案しますのは、中川観光開発株式会社の経営状況についての報告が1件、村議会議員及び中川村長選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正、人事院勧告の基づく一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例等、条例の一部改正案が7件、及び一般会計補正予算、国民健康保健事業特別会計補正予算案、水道事業会計並びに下水道事業会計補正予算案の合計4件の補正予算案を提案いたします。
 何卒慎重なご審議のうえ、全議員のご同意を賜りますようお願い申し上げまして、定例会開会のあいさつといたします。

令和7年12月5日       中川村長 宮 下 健 彦


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