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《村長の部屋》 令和7年9月議会定例会 開会あいさつ

ページID:0012161 更新日:2025年9月8日更新 印刷ページ表示

 おはようございます

 中川村定例9月議会を招集致しましたところ、議員各位におかれましては、ご多用のところ定刻に参集いただき、誠にありがとうございます。

 今年の関東甲信地方の梅雨入りは6月10日頃との気象庁発表以来、梅雨明けは7月18日、平年より1日早い発表となりました。梅雨入りはやや遅く、明けはやや早めという「短い梅雨」が全国的な傾向となり、特に九州南部では、統計開始以来、初めて沖縄や奄美地方より先に梅雨入りしたという異例の年になりました。降水量は、東日本・関東甲信全体では前年や平年に比べて「やや少なめ」の傾向だったことが報告されています。気温は、梅雨の期間中から30℃以上の真夏日、35℃以上の猛暑日を記録する地域が複数見られ、熱中症リスクが高い状況が続きました。9月に入っても、全国各地で35℃以上の危険な暑さが続くなど、日本列島全体が地球の温暖化の影響を受けている証しといえます。

 長野県の農作物の作柄ですが、飯山市などの北信地域は、出穂期の水不足で出来が心配される他は、順調のようで当村でもカントリーの受け入れに合わせて、一斉に刈取がはじまっています。野菜類は、高温・猛暑の影響で出荷数量が減少した反面、単価が上昇したとの報告があります。
 果樹類は、日照、高気温、適度な降水で桃の出来は良いようですが、梨の肥大が今ひとつのようです。梅雨入りから、高温、日照が強くリンゴの日焼け、腐りが発生していまして、このまま高温が続くと、収穫に影響が懸念されるところです。6日には、西原ぶどう園が開園し、来客で賑わっていました。お聞きすると、ブドウの粒の肥大、糖度共に申し分のない出来とのことでした。

 猛暑を避け8月23日に第31回中川どんちゃん祭りを開催しました。8月初旬は、伊那地方で祭典日が重なっていましたが、当日は大芝高原まつりと重なったのみで、予想外の人の出があり、目の前で仰ぎ見る煙火の数々、佐久長聖高校のアイドルグループの出演には、多くの若い人の観覧があり、充実した祭りとなりました。

 8月31日は、南海トラフ地震を想定した各地区避難訓練、八幡平、中組地区を対象に、東小学校を避難所に指定して集中訓練を行いました。集中訓練では、体育館を避難所として生活する想定で、簡易テントの設置、段ボールベットの組み立て訓練はじめ、移動式簡易トイレの設置、マンホールを活用しての簡易トイレの設営訓練および給水車からの給水を実際に体験していただく機会が得られたことが大きく、訓練終了後は、日本赤十字社上伊那支部中川分会主催で、三角巾を使って傷口の止血、骨折箇所の固定方法を学んだほか、毛布を使っての応急担架作成法を学び、どれも災害時の応急措置として役立つ実技でありました。

 9月2日は、飯沼棚田で稲刈りが行われました。5月9日の田植えと同様に、グループ企業の若手社員、地域振興局職員、村職員等が手刈りを体験する総勢60人の「稲刈りイベント」になりました。

 今年の稲の刈り入れは、田植え時期を早め、出穂期を早めたことで、カントリーの籾の受け入れは9月3日からはじまりました。令和6年産食用米の市場流通がスタックしたことで、店頭から食用米が消え、政府は備蓄米の放出で流通を円滑化するなどしてきましたが、令和7年度産米、新米が出回ることでこの現象に終止符が打たれる時期が近いと感じています。小売価格の高騰が続く懸念はありますが、安定供給が待たれます。

 熊の出没が増えています。8月に入って1日に柳沢地区山郷ため池付近で目撃、6日には針ヶ平地区で足跡を確認、24日には伊那田島駅の東500メートル付近で親子とみられる熊が目撃され、28日には上前沢地区前沢川で目撃、29日には西小学校北県道付近で、また、31日には南田島地区、小和田地区に置いた養蜂箱が荒らされた形跡が確認されています。このような熊の出没事象の多発を受けて、8月28日に公民館主催、NPO法人信州ツキノワグマ研究会副理事長を講師に「ツキノワグマの勉強会」を文化センターで行い、村内外から90名ほどが聴講。熊の習性、養蜂箱、残渣処理の注意点など学ぶ機会がありました。防災行政無線を通じて繰り返しの注意喚起放送を行っています。また、営農センターから朝晩の一人での農作業や、散歩等に十分注意を農家に促すと共に、西小学校、片桐保育園には通学・通園に十分注意するよう関係課を通じて呼びかけ、養蜂飼育者には、高電圧電気柵で巣箱を保護するなど対策を呼びかけ、荒らされた養蜂箱付近へ監視カメラを取り付け、出没監視を行っています。

 8月27日発表の内閣府月例経済報告によりますと、総論で、「景気は、米国の通商政策等による影響が一部にみられるものの、緩やかに回復している。」としており、先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要である。加えて、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要があるとの注釈記述となっています。

 中川観光開発株式会社の令和6年7月1日から令和7年6月30日の期間の第55期決算がまとまりました。今期の業績は、前期対比で申し上げますと、宿泊55,546千円1%増、宴会24,467千円3%増、風呂・売店・食堂等で30,248千円12%減、高齢者憩いの家、体験館等委託管理料収入26,232千円7%増に陣馬形山キャンプ場サイト使用料8,350千円。合計144,998千円4%減で最終損益は4,921千円のマイナスで、再び債務超過となりました。主な原因は、収入面では、食堂の売り上げ減が大きく、夏の合宿や多人数の宴会では人手不足のため厨房が回らず、食堂の営業時間の短縮や臨時休業をせざるを得なかったこと、料理長の退職がありゴールデンウイークに食堂営業が不定期となったことなどで、大きく売り上げを落としてしまいました。
 経費は、電力料金1,290千円11%増加、上下水道料金1,249千円25%増などが挙げられます。経営コンサルタントを入れて経営分析を行い、分析結果を踏まえて改善のための実行計画を策定しました。村としても望岳荘の将来的な施設整備や運営方針等について、改めて検討していく考えであります。この件につきましては、9月24日の定期株主総会にて報告の予定です。

 さて、今議会に審議をお願いしたく提出いたします報告・議案は、先ず、7月14日付けで専決処分とした令和7年度村一般会計補正予算第3号の承認を求める案件が1件、職員の勤務時間及び休暇等に関する条例の一部を改正する条例改正議案が3件、村道路線の一部廃止と変更議案が1件と、一般会計をはじめとする令和6年度会計決算を認定いただく議案が6件、令和7年度一般会計補正予算第4号他特別会計補正予算の議案が3件で、総数13議案を審議いただきます。また、最終日には、緊急を要する熊対策をはじめ、酷暑が予想される来夏に対応するため、先駆けて片桐保育園遊戯室に空調を設置し、合わせて、受電装置キュービクルを更新する設計及び設置工事費、指定避難所であります社会体育館に空調設置の設計費の補正予算案を追加提案し、審議いただく予定であります。

令和6年度の決算審査をしていただく19日間の長い審議日程ではありますが、慎重な審議の上に、賢明なご判断を賜わりご同意をいただきますようお願い申上げ、議会開会のご挨拶といたします。  

令和7年9月8日  中川村長 宮 下 健 彦


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