本文
3月定例議会の閉会にあたり、一言ごあいさつをいたします。
2月27日から26日間の長い期間に亘る議案審議で、大変お疲れのことと思います。この中で、本議会に提出致しました令和7年度一般会計及び特別会計予算等23件の議案と、本日追加議案として提出した指定管理者登記名称変更に伴う議案及び国庫補助事業採択内示に伴う令和6年度一般会計補正予算第9号の議案と合わせて25件の議案を全て可決いただきました。改めて、お礼申し上げます。
3月定例会会期中の村の実施した事業をかいつまんで述べます。
3月5日に、飯沼棚田を耕作し維持する地域振興協議会の総会が開催されました。有限会社ぱぱな農園、飯沼地区在住会員、上伊那地域振興局農村整備課、及び村の関係4者が集まり、飯沼棚田での酒米作付け方針、休憩施設兼展望施設建設など棚田周辺の環境整備を中心に話し合い、令和7年度の活動方針を決定しました。特別純米酒「おたまじゃくし」の原料栽培地というだけでなく、風光明媚なこの地域を広く売り出すためにも、コメ作りの環境を改善していくことで一致したところです。
18日に東西小学校の卒業式があり、34人の卒業生がそれぞれの学び舎を後に中学校に進学します。翌19日には中学校の卒業式があり45人の卒業生が高校に進学します。19日はこの時期としてはめずらしい、雪化粧の卒業式となりましたが、卒業生はもとより、列席した全ての関係者にとって記憶に残る式典でありました。
21日には、以前から連携できる分野、内容等話し合いを進めてきた、信州大学農学部と中川村との間で連携協定を締結しました。上伊那では、伊那市、及び駒ヶ根市が信州大学本部(全学部)と協定を結んでいる他、辰野町、南箕輪村が同学部と協定を締結しているようです。今回、協定が結ばれたことで、連携する具体的な対象事項を詰めながら取組を進めたいと考えております。
今年度の最も大きな計画策定である、第6次中川村総合計画後期5カ年基本計画案を、昨年度から審議会で審議検討いただいてきました。また、少子化が進むなか、2年間に亘り行ってきたアンケート調査、これを基に計画検討を行い、乳幼児期から39歳までの若者を対象にした、「中川村子ども・若者支援計画」がまとまりました。この2つの計画のうち、後期基本計画につきましては、お寄せいただいたご意見と、計画に取り入れる等した経過をホームページで公開した後、両計画とも、村広報紙やホームページ等で周知してまいります。
さて、議員各位と議論をするのは、今3月定例会が2期目の最後の議会となります。議員の皆様には、コロナ禍にあって、国・県の支援を受けつつ、村民生活を守り、経済を支えることを中心に施策提案し、貴重なご意見をいただきながら計画修正し実施してまいりました。商工業者支援、基幹産業である農業者支援等村独自の施策も行ってきました。子育て家庭の支援、高齢者、障がい者等支援につきましても、遅れていた分野の対応を前に進めるとともに、他町村に先んじる施策も実施してまいりました。
坂戸橋の重要文化財指定を契機に、村の近代産業資産に目を向ける機運が高まりつつあります。村所有の建築物の改修では、当時の姿を正確に復元する視点に欠けるといったご批判も多々ありますが、アンフォルメル中川村美術館の修復を行ってきました。また、建設資材高騰下ではありますが、歴史民俗資料館新築改修工事も予定どおり進んでおります。
「人口減少に歯止めはかけられない」としても、緩やかにするための、移住・定住施策は、手応えのある成果が見られないまま今に至っています。村の産業や地域・地区を維持していくカギは、「担い手である人」にあると想います。
小さくなっても地域と各産業が活発にある「中川村」づくりのために、多くの課題を解決するため、もう少し働かせていただきたいと強く考えております。
三寒四温、春は近づいているとは言え、例年遅くも2月末には開花する梅は3月開花となっています。
JA果樹担当者によれば、「昨年より確実に1週間は遅れている。」とのことでありますが、暦どおりに、4月22日告示、27日投票の中川村長選挙が行われます。
議員各位もそれぞれご健勝にて、光かがやく春を迎えられますよう祈念申し上げ、閉会のご挨拶とさせていただきます。長期間のご審議お疲れ様でした。
令和7年3月24日 中川村長 宮下健彦