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《村長の部屋》 令和6年9月議会定例会 閉会あいさつ

記事ID:0010647 更新日:2024年9月30日更新

 議会の閉会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

 本議会に提出しました、村税条例の一部を改正する条例等3件の条例改正議案、建設改修工事の変更請負契約議案等3件の議案、令和6年度一般会計、特別会計補正予算3件の議案を議会開会初日にお認めいただきました。また、教育委員、固定資産評価審査委員等の人事案件、及び人権擁護委員の推薦について同意を求める4つの人事案件につきましてもご同意をいただきました。更に、9月定例会期間中、最も多くの日数を費やして審議していただきました令和5年度一般会計歳入歳出決算等6議案につきましても本日お認めいただきましたこと改めて、感謝申し上げます。
 決算特別委員会での審議の中で出されました、質問事項等事業実施に関しての課題につきましては、報告書を関係部署において検討し、これからの予算執行、事業実施にあたり留意するとともに、緊急を要すると判断することにつきましては、早期の補正予算対応を考えてまいる所存です。

 議会開会中におきまして、村が実施し、又は、各種企業・団体等が村で行いました事業等につきまして、かいつまんで報告を致します。

  先ず、9月13日第23期農業委員となった8人に辞令を交付しました。19日には、新しい農業委員8人と、農地利用適正化推進委員8人により最初の農業委員会総会が開会し、農業委員会長に桃沢勝氏(認定農業者・中通)、会長職務代理者に山田達也氏(田島)が選出され活動をスタートさせました。農地を将来にわたり効率的に利用し、地域の存続を図るため、地域の農業者、農地所有者を交えて検討してきた「地域計画」が来春にもできあがります。この計画を元にして、農業委員会の活動が活発に行われることを期待しております。

 19日には、今年99歳の白寿を迎える高齢者お2人、100歳を迎える4人の方の長寿をお祝いする敬老祝賀訪問を行いました。村民で米寿を迎える方は34人(前年3人増)、白寿は2人(前年3人減)、百歳は4人(2人増)、百歳を超える方は4人(前年と変わらず、最高齢は104歳)となっています。100歳の方は1924年、大正14年生まれの、大正から昭和に年号が代わる時に生まれ、青春時代をアジア・太平洋戦争の中で生き、兵士として参戦してこられた皆さんだと思うと、改めて感慨深いものを感じました。

 21日は、リニア対策協議会の委員の皆さんで初となる、リニア工事発生土を使った、半の沢の砂防指定地内大規模盛土工事現場を視察したあと、対策協議会を開催しました。盛土工事の進捗状況は、ソイルセメント盛土部分が約68%、その上部の普通盛土造成が約9%、盛土全体で35%と進んでおります。半の沢橋の直下に一部流動化が心配される地盤の土砂を入れ替える工事が終了したことにより、以後は、発生土を転圧しながら積み重ねる工事が進む予定です。盛土部分に登って元の地盤を見下ろすと、かなりの高さまで積み上がった感があります。11月以降、リニアトンネル工事の、地山の軟弱な箇所での慎重な掘削が終了すれば、発生土の搬出が再び多くなり、半の沢、小和田地籍への発生土埋土工事が当初の予定に戻る予定である旨の報告がされました。協議会の議論の詳細は、近日ホームページに掲載いたします。

 25日~26日は、上伊那広域連合8市町村長で三遠南信自動車道飯高道路工事区間第8工区橋梁の橋脚工事、昨年5月に貫通した青崩峠トンネル工事現場を飯田国道工事事務所の案内で視察、静岡県森林組合天竜事業所の「木材原木市場」、富士山静岡空港旅客ターミナルビルでの「認証木材を使った構造材・外壁、内装材利用」の状況、山梨県身延町にある構造合板製造工場を視察してきました。3年ほど前、外国材入荷がストップして国産材価格が高騰する「ウッドショック」が起き、産業が一次活気を呈した後、その反動で国産材市場は安値取引に戻っているとのこと。だだし、構造用合板材の原料であるロシア産針葉樹輸入が止まっている現状で、同等の強度を出す国産カラマツの運搬が容易で、かつ、首都圏・名古屋圏の大消費地からの距離を考えて開設した身延町の構造合板製造工場は将来性に自信があるとの工場長の説明がありました。
 また、2050年のカーボンニュートラルを意識して、製造過程で大量の二酸化炭素を排出する鉄骨、セメント製造から、伐採・運搬、合板製造過程でのみ二酸化炭素排出する構造材に木材を利用した建築物に目を向けてほしいとの工場責任者の話がありました。新しい学校建設についても、二酸化炭素排出削減は意識するべき比較対象であると感じてきました。

 27日~28日の2日間で第49回中川中学校牧ヶ原祭が行われました。文化祭のテーマは、TYPE(タイプ)で、Think・考え、saY・伝えて、Plan・企画し、Enjoy・楽しむとなっていて、自ら考え作り、楽しむ文化祭にするとなっていました。出張のため1日目の開祭式、フリーステージ等鑑賞できませんでしたが、出席した副村長、教育長の感想は、テーマ、サブテーマ~個性輝く最高のステージ~のとおり、盛り上がったステージ発表で、楽しめたと聞いています。因みに、2日目の吹奏楽部発表、各学年ごと混声合唱の音楽会は聴くことができました。

 28日は、中川村ツツザキヤマジノギク保全協議会が主催し、午前中に陣馬形山での保護植生地観察会、午後、各地域における自然保護に係る活動報告と「伊那谷の豊かな自然を未来につなぐ」と題して、絶滅危惧種指定の蝶ミヤマシジミの保全活動に携わり、かつ、ツツザキヤマジノギク保全協議会会長を務めていただいている、宮下直東京大学大学院教授の講演がありました。ツツザキヤマジノギクはじめ天竜川に住む動植物の保全活動にも注力する国土交通省、ミヤマシジミの餌となるこまつなぎ草の生息地が広く残る飯島町の保全協議会の取り組み、宮田村のアサギマダラの里づくりの取り組み報告を受けての非常に考えさせられる講演会となりました。学術講演中は睡魔に克てない私も、非常に興味深く、「自然保護」とはなにか、「今あるものを未来に繋いでいくには」と考えさせられる講演内容でありました。

 先週は、国政レベルでも大きな動きがありました。25日には立憲民主党新代表に野田佳彦元首相が選出され、27日には自民党新総裁に石破茂元幹事長が選出されました。特に自民党新総裁は実質日本政府の代表である首相を担うことになりこれからの国内経済のデフレからの脱却、国際間での日本の立ち位置の明確化など、日本の進む方向を定めていく最重要なポストです。裏金事件に端を発した政治資金規正法は「議論の深化のないお手盛り」改正で決着した感があるなかで、新内閣組閣、国会招集後早期の衆議院解散・総選挙が早くから取り沙汰されていましたが、報道に因れば10月9日には衆議院解散、総選挙は15日告示、27日投票の日程を政権側が固めたとのこと。
 能登半島では元日の地震の片付けも済まないうちに豪雨災害が発生して2重の大打撃を受けた方々、傷ついたインフラなど大変な状況があり、復旧対策を議論し、一日も早い対策をきちんとした手を打ってから、総選挙をされたら如何かという想いをしております。

 稲刈りもほぼ終了し、梨・ブドウ・リンゴ・カキなど果樹の収穫に連続して移っていく中川村も秋と国政選挙で多方面忙しくなりますが、議員各位には、このような時こそ体調管理に一層心がけ、それぞれにご活躍いただくことをお願いし閉会のごあいさつといたします。

 21日間という長丁場の審議、大変お疲れ様でした。

 令和6年9月30日 中川村長 宮 下 健 彦