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山内悠写真展

記事ID:0010294 更新日:2024年7月2日更新

空晶 ku-sho 現象から空間へ―山内悠写真展

山内悠写真展山内悠写真展チラシ裏

すべては空-ku-からの現象として、世界が、宇宙がここにある。
写真という物理現象も、時には幻のような現実世界を見せてくれる。
時間を超え、私たちの意識を超えて。
鉱物ー植物ー生命ー文明、写真家・山内悠の作品がそれぞれの現象を空間としてつなぐ。

作家紹介

山内 悠 (やまうち・ゆう)

1977年兵庫県生まれ。自然の中に長期間滞在し、自然と人間の関係性から世界の根源的なありようを探求している。14歳の時に独学で写真を始め、スタジオアシスタントを経て制作活動を本格化。富士山七合目にある山小屋に600日間滞在して雲上の来光の世界を撮り続け、雲の上での暮らしと体験から制作した作品『夜明け』(赤々舎)を2010年に発表。また、滞在していた山小屋の主人に焦点をあて、山での日々から人間が包含する内と外の対話を著した書籍『雲の上に住む人』(静山社)を2014年に刊行。続いて、5年をかけてモンゴル全土を巡り、各地で形成される時間や空間から多元的な世界構造などを探求した作品『惑星』(青幻舎)を2020年に発表した。屋久島に9年通い、単身で1ヶ月近く森の中で過ごしながら自然との距離感を探り続けた作品『自然JINEN』(青幻舎)を2023年に発表。長野県を拠点に国内外で作品発表を続けている。

展示内容

身近な川を訪れると、何気ない石の一つ一つにこの地のなりたちが垣間見える。露頭を削って水が運んできた石は、この村の背後に控える、九州にまで伸びる巨大断層の存在と由来を語っている。
地震は頻繁にこの列島を襲い、目の前に現れた不気味な断層に人々はおののき、美しい山々の頂は、地の底から顔を出した尖端なのだと気づく。隆起し続ける山脈は、この惑星が数十億年を経てなお生きている証しでもある。地球を覆う陸と海。石を水が差配し、人間はその間(はざま)で生き延び、文明を築いてきた。今日、人間の手になる造り物が有り余り、新たな地層と化して、人間が地史の対象となった。全ては人間が為してきたこと、その果てにある。
高山の極限に身体を追い込み、人を寄せ付けない不毛の砂漠と原生の地に踏み込んだ写真家の目の前には、砂に吸い込まれる夢幻の都市と漆黒に浮かぶ岩や樹が現れ、星々の宇宙が広がった。異貌(いぼう)の建築家毛綱毅曠(もづなきこう)が風と水の思考を建築に吹き込み、時に宇宙の誕生に及び、この美術館にビッグバンや釈迦の掌を形に託した。全ては空(くう)からの現象ととらえる山内の作品が、ここで新たな空間を生成する。

期間

7月27日(土曜日)から9月2日(月曜日)

*アーティストトーク 7月27日(土曜日) 午後2時から午後3時 当館アトリエ棟
 (参加される方は入館料をお支払いください ※申し込み不要)

山内悠写真展チラシ表 [PDFファイル/238KB]
山内悠写真展チラシ裏 [PDFファイル/556KB]

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施設案内
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